セトーサ デミヌタ(ルンデリー)「原種」setosa var.deminuta

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Echeveria setosa var. deminuta(セトーサ・デミヌータ)

原種概要

「エケベリア・セトーサ・デミヌータ(Echeveria setosa var. deminuta)」は、メキシコのオアハカ州を中心に分布するとされる小型のエケベリアです。学名は1989年に植物学者J. Meyránによって発表されました。名前の「deminuta」はラテン語で「小さい」という意味があり、その名の通り、直径数センチほどの小さなロゼットをつくる品種とされています。

名前の由来と読み方

学名:Echeveria setosa var. deminuta

発表者:J. Meyrán(1989年)

「setosa(セトーサ)」は「毛のある」という意味で、葉に細かな毛が見られることから。

「deminuta(デミヌータ)」は「小さな」を意味し、そのサイズ感を表しています。

葉姿・色彩の特徴

ロゼットはとてもコンパクトで、葉の先端にだけ白い毛が集まるのが特徴です。葉はやや肉厚で、青緑色から黄緑色を帯びることが多いとされています。群生しやすく、鉢いっぱいに広がっていく姿も楽しめる種類です。

季節による変化

春から初夏にかけて、赤と黄色のコントラストが鮮やかな花を咲かせます。紅葉期には、赤紫と青が混ざり合うような、なんとも言えない色合いを見せることがあります。小型ながらも四季を通じて表情が豊かです。

原産地と自生環境

メキシコ・オアハカ州の山地に自生しているとされ、日当たりのよい岩場などに根を下ろすことが多いようです。乾燥した気候に適応しつつも、夜間の湿度がある程度確保される環境に生育することが知られています。

花の特徴

花茎は短めで、赤を基調としつつ先端が黄色い、まさに「花火」のような花を咲かせます。そのため、英語では “Firecracker Plant” と呼ばれることもあります。

栽培の魅力

小さくまとまる姿はコレクション向きで、寄せ植えにしても存在感があります。花色の鮮やかさと紅葉の不思議な色合いが両立する点も人気の理由です。

繁殖の課題と方法

葉挿しで発根・発芽することがあり、比較的増やしやすいタイプとされています。ただし株が小さいため、最初の成長がややゆっくりに感じられる場合もあります。

むらさき園からの栽培メモ

むらさき園で育てていると、紅葉は赤紫と青のグラデーションがかかったような独特の色になり、とてもきれいです。ただし、夏の蒸れには少し弱い印象があり、風通しには注意しています。また、葉挿しでも発根して増えていくので、群生株をつくるのも楽しい種類です。