フミリス カマルゴ「原種」humilis Camargo

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Echeveria humilis Camargo(エケベリア・フミリス・カマルゴ)

分類と名称

学名: Echeveria humilis
 種小名「humilis」はラテン語で「小さい」「低い」を意味します。

科属: ベンケイソウ科(Crassulaceae)、エケベリア属(Echeveria)。

園芸流通上では「フミリス・カマルゴ」と表記されることが多く、スペルの関係から「ヒューミリス」というエケベリアと混同されることもあるようです。

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原産地と命名

本種はメキシコ中部に自生し、特にサン・ルイス・ポトシ州、ケレタロ州、イダルゴ州などで分布が報告されています。

「Camargo」という名は、自生地に関連する地名に由来するものと推測されます。実際、Flickr上の採集記録にも “Collected in Camargo, Mexico” と記載があります。

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特徴

形態

フミリス・カマルゴは小型のロゼット状のエケベリアで、直径はおよそ10cm前後。茎はほとんど見えないか、短い木質茎(caudex)を形成します。

濃いオリーブグリーンに紫がかった色調を帯びる

白い粉(ブルーム)に覆われることも多い

葉は槍のように肉厚で、長さは最大で6cm程度

春にサーモンピンク色の鐘形花を咲かせます。萼片は細長く、花弁先端はわずかに外側へ反り返ります。花茎は20cmほどに伸び、明るい彩りを添えます。
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むらさき園からの実体験コメント

気付いたらいつの間にかダメになっていたこのフミリス・カマルゴ。枯れたのはやはり夏でした。葉1枚ごとの厚みはしっかりあって、水分もそれなりにため込めるタイプだと油断していましたが、葉数が少なかったためか、真夏に水を切らすと一気に弱ってしまいました。

エケベリアの中でも「乾燥に強い」と思い込むと落とし穴になるタイプで、夏場は水切れよりも通風と適度な水分維持が重要だと感じます。

また、学名のスペルの関係で「ヒューミリス」と呼ばれるエケベリアと混同されているケースを見かけることもあります。同属内でも紛らわしい名前があるので、購入時や情報収集の際には注意が必要です。

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参考文献

World of Succulents: Echeveria humilis

Flickr: Echeveria humilis collected in Camargo, Mexico

Crassulaceae情報(一般園芸流通・実生販売データより)