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- 横
- 花芽
- 花芽 (アップ)
エケベリア・リラシナ・ライオネス
(Echeveria lilacina “Lionés”)
原種概要
リラシナはエケベリア属の代表的な原種のひとつで、古くから栽培され、数多くの交配親としても知られています。その中で「リラシナ・ライオネス」と呼ばれる種子からの個体群は、メキシコのライオネス周辺で採取された種子だという前提に基づいています。
名前の由来と解釈
海外ナーセリーでは「リラシナ・ライオネス」という名前で種子が販売されており、むらさき園ではこれを「ライオネス産リラシナ」と解釈しています。ただし、リラシナの布域はヌエボレオン州のRayonesという地域だとされています
特徴と印象
実際にライオネス名義で入手した種子を播いて育ててみると、旧来流通する粉白を厚くまとったフリル葉のリラシナに比べ、葉姿はより引き締まり、全体的にシャープでスマートな印象を受けます。
栽培株と流通株の違い
現在よく目にするリラシナは、古くから選抜されてきた少数の優良個体をクローン増殖したものが主流ではないかと推測されます。結果として、フリルが強く白粉を厚くまとう姿が「リラシナの定番」として広まった一方、種子由来のライオネス株にはより野趣を残したタイプが現れるのです。
むらさき園からの視点
「リラシナ・ライオネス」は、従来のリラシナ像を覆すような、新鮮で精悍な姿を見せてくれます。園芸的には“同じリラシナ”のバリエーションとして扱われがちですが、採種地や形質の差を意識することで、より深い多肉植物の魅力を感じられるでしょう。