プリドニス「原種」

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エケベリア・プリドニス (Echeveria pulidonis)

概要

プリドニスは、青緑の葉と赤いふちどりが美しいエケベリアの仲間です。群生しやすく、明るい日差しの下ではより鮮やかな姿を見せてくれるため、多肉植物のコレクションでも人気のある品種です。

名前と由来

学名は Echeveria pulidonis。1972年にアメリカの研究者エドワード・ウォルターによって新種として紹介されました。種小名「pulidonis」は、この植物を採集したプリード(Pulido)さんにちなんで名づけられています。

自生地

メキシコの山あいがふるさとで、プエブラ州を中心に、ベラクルス州やイダルゴ州でも見つかっています。標高の高い場所に自生し、乾燥気味の気候の中で育つ姿が報告されています。

姿と特徴

葉:青緑色の葉にうっすら白い粉がのり、縁や先端は赤く色づきやすい。

ロゼット:直径10cm前後のまとまりある姿で、よく子株を出し群生します。

花:春から初夏にかけて、黄色のつぼ型の花を咲かせます。赤みのある花茎がしなやかに伸び、下向きに並んだ花がとてもかわいらしい姿です。

栽培のポイント

プリドニスは、日当たりを好みます。光をよく浴びせると赤い縁取りが鮮やかに出やすくなります。乾きやすい土を使い、過湿を避けるのがコツ。葉挿しや株分けでも増やしやすい種類で、コレクションのスタートにもおすすめできます。

むらさき園からのひとこと

プリドニスは、丈夫さと美しさを兼ね備えたエケベリアです。明るい青緑の葉に赤のふちどりが映える姿は、寄せ植えでも単体でも華やかさを添えてくれます。群生した姿は特に見ごたえがあり、むらさき園でも外国産種子の実生や国内流通のプリドニス同士の交配を行ったりもしましたが、外国産のものは自然交配だからなのか種子の発芽率は良好で自家採種のものは発芽率が思わしくなかった。これは人の手による受粉によってなのか親株の遺伝子によるものなのかは不明

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参考にした文献(要約)

Walther, E. (1972). Echeveria. California Academy of Sciences.

Plants of the World Online (Kew Gardens) – 分布情報

International Crassulaceae Network – 産地と命名由来

LLIFLE Encyclopedia of Succulents – 栽培と特徴の記述