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- 横
- 花芽
- 花芽 (アップ)
Echeveria turgida(エケベリア・ツルギダ)
原種の概要
エケベリア・ツルギダは、1905年にアメリカの植物学者ローズ(Joseph Nelson Rose)によって正式に記載された小型のエケベリアです。学名の「turgida」はラテン語で「ふくらんだ」という意味で、その名の通り葉がぷっくりとした姿をしています。
発見の経緯と産地
最初の記録はメキシコ北東部、コアウイラ州ヴィエスカ(Viesca)近郊の石灰岩の岩場で採集された標本に基づいています。その後の文献では、ヌエボ・レオン州やドゥランゴ州でも分布が報告されています。乾燥した高地の岩場に自生しており、日差しの強い環境に適応している原種です。
姿と特徴
株は茎をほとんど伸ばさず、地面に張りつくように小さなロゼットを形成します。葉は厚みがあり、色は青緑〜粉を帯びた白っぽい色合いで、先端や縁が赤く色づくこともあります。群生して株が広がる姿はとても愛らしく、秋から冬にかけてはほんのり紅葉して魅力を増します。
花はバラ色で、短い花茎に片側花序をつけ、花弁は五角形に広がるのが特徴です。
名前の混乱について
園芸の世界では「turgida」という名前が他のエケベリアや交配種に誤って使われることもありました。本来のターギダは、小型で詰まったロゼットと、赤みを帯びる葉先、そしてバラ色の花を咲かせる姿が目印になります。
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むらさき園コメント
ツルギダは、葉のかたちや厚みに個体差があり、群生して小さなロゼットが広がる姿が魅力です。冬の寒さの中でほんのり赤みを帯びる姿は、シンプルながらとても可愛らしい原種だと感じています。
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参考文献・出典
Rose, J.N. (1905). North American Flora 22(1): 21. (原記載)【3view0†source】
International Crassulaceae Network – Echeveria turgida(タイプ標本・分布情報)【3view0†source】
Wikispecies – Echeveria turgida(分布州のまとめ:Coahuila, Nuevo León, Durango)【1search9†source】
Coahuila Flora records(Viesca, Cuatrociénegasでの標本採集記録)【7search4†source】【7search8†source】